白交趾切立楕円

俗に”人形土”と言われる、きめが細かて粘りがある上質の白土を使用する事により、薄作りで歪みが出にくく、形良く作られた”出来の良い鉢”です。

白交趾特有の”乳白色”の釉薬も綺麗です。時代乗りも釉薬の良さを引き立てる程度の乗り方で”絶妙”です。白交趾の釉薬は厚く掛ける事が多いですが、この鉢は薄作りで造形美を強調する為に敢えて薄く掛けられています。

裏面には”蔵番号”と呼ばれる文字が書いてあり、旧所蔵者の方が蔵を整理する為の番号が書いてあり、その方が有名な方だったのではないかと推測されます。その様な蔵番号は現在使われる事は殆ど無く、相当前に収集せれていた物だと思います。

薄作りで優しい形の楕円で、”しっとり”とした時代乗りの白釉を用いる事により、植える盆栽を引き立てる”素晴らしい鉢”だと思います。

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