平安香山 作「辰砂窯変木瓜式鉢」・大乗園撰 三落款
1955年頃に作られた(盆栽小鉢の面白・忍田博三郎氏の著書による)
「大乗園」による特別注文の作品で非常に数が少なく、
本作と同型の鉢は現存するのが数点ではないかと言われており、
その中でも本作は特別に出来栄えが素晴らしい名品になります。
※お客様の委託品です。
※撮影用の照明は使っていませんが、明るく写っています。
商品詳細
サイズ | 左右16.4cm ✕ 奥行13.7cm ✕ 高さ5.3cm |
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発送方法 | 宅急便 |
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辰砂の窯変が見事で発色が素晴らしいです。
雲足の造形も見事で窯変が素晴らしいです。
本作の様な木瓜式の鉢は類を見ず、大乗園撰ならではの作品です。
造形の素晴らしさからカミソリ香山の異名を持つ事で知られており、
それほどの造形をなす為にきめが細かい土を使用している中で、
本作はシャモットの様な物を用いた土は異例で非常に希少価値が高く、大乗園撰の中でも特別と言えます。
縁にも窯変が出ており、随所に見られる窯変の変化が様々で素晴らしいです。
底側にまで釉薬がかけられており、香山の作品の中でも異例で類を見ず、見事な出来栄えです。
底側から見ても窯変の変化が素晴らしいです。
窯変の深みが見事です。
落款の入り方が見事で、深さと鋭さが素晴らしく名品たる証の一つです。
底にまで釉薬がかけられていながら落款の際で止められており、
落款にはかかっていない出来栄えは官窯(皇帝献上用の窯)をほうふつさせる出来栄えです。
縦に「平安窯」、小さく「香山」、四角形で「大乗園撰」
底にまで釉薬をかけているので、
焼台と鉢の足がくっつかないように目(焼台と作品の間に置く粘土)を用いた「目跡」があります。
水盤等では見かける事がありますが鉢では異例と言えます。
近代盆栽 2023年 5月号掲載。
カミソリ香山と称される造形の素晴らしさもさる事ながら窯変の変化も見事な作品です。
香山であるが故の見事な出来栄えですが、それでいて異例と言える希少な名品です。